金刀比羅宮例大祭なる、お祭りを知ってますかー?

金毘羅さんには、一年を通して、
・ 1月 初詣
・ 4月 四国こんぴら歌舞伎大芝居、桜花祭
・ 7月 こんぴら夏祭り
・ 8月 灯篭流し
・ 10月 金刀比羅宮例大祭
・ 11月 清酒金陵の初しぼり祭り
・ 5月・7月・12月 奉納蹴鞠
…といった様々な年中行事、催しがあります。
これ、見ただけでも、きっと、行ってみたーいってのがいくつもあるはず!


*金刀比羅宮御本宮

そんな金刀比羅宮とは…。
香川県琴平にある象頭山の中腹に鎮座する神社。
五穀豊穣・商売繁盛・海の神様と、ご利益が多く、むかしから“こんぴらさん”の呼び名で親しまれ、
信仰されています。
観光地…と言うと軽くなってしまうけれど、これだけの観光地がある中で、年間400万人ちかくもの方が、
お参りに足を運ぶところなんですよ。


*平成29年の金刀比羅宮例大祭ポスター

そんな中で、今日は、10月の金刀比羅宮例大祭のことをお話しようかな。

◎金刀比羅宮例大祭
昔からの暦本に「金刀比羅祭」と記されている、特殊祭事であり年中行事のなかでも最も重要とされています。
毎年10月9日~11日が、いわゆる例大祭と言われるけれど、8月31日の「口明神事」から始まり、10月15日の「焼払神事」までの46日間にもわたっての行事なんですね。


*口明祭事
“口明”とは、ものごとを始めますよ~ってこと。
甘酒などを神前に供え、その年の例大祭のはじまりと、無事の催行をお願いします。

この8月31日から、
・ 御神事場にて“祝舎地鎮祭”
・ 金刀比羅宮の門前町を流れる金倉川の清流で身を清める…禊のような感じかな…“潮川神事”
・ 昔は、多度津の海岸から海水と海藻を持ち帰って行っていたけれど、現在は、多度津金刀比羅神社(熊手八幡宮)で行われている“潮汲藻刈神事”
・ 御神事場にて“竈祓祭”、“御幣立(おはけたて)神事”
・ 祝舎にて、お頭人(とうにん)さんが精進潔斎に入るという“入宿神事”
(お頭人さんとは、大神様を先導する、8歳以上~15歳以下の男の子、7歳以上14歳以下の女の子二人づつのこと。)
・ 御神事場での“御厩神事”
・ 祝舎にて“指合(さしあわせ)神事”
……といった行事をこなし、
10月9日~11日に臨むわけです………はぁ、昔からの大切な流れでしょうけど、ため息出ちゃうなぁ…。

と、本番に辿り着いてないし! ため息ついてる暇無し!!


10月9日の午後4時、御本宮にて“宵宮祭”
八少女舞が奉進されます。


いよいよ10月10日。
神様が、ふもとの門前町に降りてこられます。
これを“おさがり”と言うんです。



大きな御神輿を、
毛槍、鳥毛をふるう奴が先導し、馬に乗った男の子のお頭人、駕籠に乗った女の子のお頭人、
御神輿を担ぐ神職、氏子、五人百姓、巫女、舞子、楽人などなど…。
およそ500人が、約700メートルの行列になり、「御本宮」から2キロほどの「御旅所・御神事場」へ向かう…“御神幸(おみゆき)”です。
ゆっくりゆっくり…道太鼓を響かせながら通るその行列を眺めていると、何だか時間を超えて、古い時代に立っているような気分。

深夜には「御神事場」で、“行宮着御祭(あんぐうちゃくぎょさい)”。
大和舞が奉進されます。

10月11日、前日の“御神幸”の行列に負けないほど、「御神事場」は朝から、賑わいます。
行宮にて、東遊が奉進される“朝祭・献馬式”、
午後からは、金刀比羅舞を奉進する“講社祭”、八少女舞を奉進する“還幸祭”があり、

夜、前夜と同じ行列で、御神輿は、「御神事場」から「御本宮」へと、おかえりになるんです。
そして、深夜に、“奉賽祭”、“頭人式”。
翌12日以降も、
・ 祝舎にて“御幣下(おはけさげ)神事”
・ その年のお頭人さんと、来年のお頭人さんが昇殿して、つつがなく執り行われますように…という“頭人三日詣”、“頭屋渡し”
・ 祝舎の建物を取り壊し、用材など全てを焼く“焼払神事”
……こうして、46日間の流れが終了。

壮大ですよね~。
毎年、これをこなしてるっていうんだから、頭が下がる←何にだ?!

今回は、少し硬めのお話になってしまったけど、時にはね……。
こうした、長きにわたって行われている、大切なお祭りのことだから、いいでしょう。
私の母も、曾祖母に小さい頃から、このお祭りの話は聞かされてたくらい、地元の方が大事にしてるんだなぁって思うと、背筋を伸ばして、例大祭を見に行きたいな。
母が元気なうちに、一緒に(#^.^#)