金毘羅歌舞伎(こんぴら歌舞伎)、聞いたことありますか?
*金刀比羅宮御本宮
四国は香川県琴平にある金毘羅さん(金刀比羅宮)は、象頭山の中腹にある神社。
御本宮には大物主命、崇徳天皇が祀られています。
五穀豊穣、大漁、海での安全、商売繁盛……などなど、多岐にわたってのご利益が信じられ、
むかしむかしから、参拝の人々が絶えない…そんな神社です。
*心臓破りの階段(笑)
とにかく、緩急、階段が多い。
御本宮までは785段!
その先の奥の院までだと、1368段!!!
一段一段踏みしめて登れば、きっと良いことあるって思える…。
(思いたい!!)
そんな金毘羅さんで歌舞伎を観ることができるってご存知でしょうか。
*金丸座外観
金毘羅歌舞伎(こんぴら歌舞伎)が催される金丸座。
金丸座(旧金毘羅大芝居)は、現存する最古の芝居小屋。
なんと、1835年(天保6年)に棟上げ、その後、いくたびか名称が変わって、今は金丸座で親しまれています。
長きの年月で廃屋状態になっていたものを、様々な歌舞伎役者さんたちが、
「ぜひ、金丸座で歌舞伎をやろうじゃないか!」
と切望し、1985年(昭和60年)に第一回目の「四国こんぴら歌舞伎大舞台」が開催されたというお話。
金毘羅さん参道入口に向かって立ち、左手奥に、金丸座。
金丸座の近くには、科学館や資料館、公園などもあります。
私は、二度、歌舞伎鑑賞をしたことがあるのだけど、
もうねもうね、
良いんだ~~♡
*金丸座(内観)
外観ももちろんだけど、一歩中に足を踏み入れたら、そこは本当に“セピア色”(に私は見える)。
格子の天井、畳、桟敷席……。
歌舞伎が好きかだけじゃなくて、こういった雰囲気のある建物や空間が好きって人にもきっと気に入って貰えるんじゃないかなぁ。
始まる前から、その世界にうっとりしてワクワクして…。
桟敷席で食べるお弁当も格別な味わい。
東京の歌舞伎座に行かれたことのある人はわかると思うのだけど、
広い劇場と違って、その近さは、花道の足音だって、見栄だって、大迫力。
そして、少し敷居の高い歌舞伎が、それこそ昔の大衆演芸であった身近さを感じることもできる…。
そんな気がするのです。
(もちろん、歌舞伎座の良さもありますよ~)
怒られそうだけど、歌舞伎役者さんも二割増し…三割増しの男前……な気もしてくるから不思議。
本家歌舞伎座と同じように、お着物を着ていらっしゃるお客さんも多くて、
色とりどりの鮮やかさも、私たちの目を楽しませてくれます。
あ~、話してたら、また行きたくなってきちゃった…。
観劇そのものだけじゃなくて、興行前の“お練り”も忘れちゃいけません。
興行初日の前日、その年の出演の花形役者さんが、人力車に乗って“お練り”。
参道手前の、お酒屋さん『金陵の郷』から出発。
町内を顔見せしながら、ゆっくりと練り歩き、
また、『金陵の郷』へ戻ってくる…。
*過去の“お練り”の様子
ご覧のように、たーくさんの人出。
間近で役者さんを見られるとあって、こちらを楽しみにしてる人たちも多いのです。
役者さんたちも、いつもよりくつろいだ様子に思えませんか?
そういえば、第一回当時は、六月に開催されてたんですよね。
いつから、四月になったのかしらん……。
昨今では、さくらの花の華やぎと、金丸座近辺の幟、こうした“お練り”など、
すっかりと春を告げる風物詩となってますね~。
あ、「こんぴら歌舞伎」は、街の方々の尽力あっての興行でもあって、
なかでも、私たちお客さんのいろんなお世話をしてくれる、絣の着物姿の女性は、お茶子さんといって、
女性ボランティアさんなんですが、いまや全国的に応募があるほどの人気なんですよ。
人気がどんどん出てしまって、なかなかチケットを取るのも大変だけど、
各旅行会社も様々に趣向を凝らしたツアーの企画をしていたりするので、
問い合わせてみるのもいいかも。
この世界、一度足を踏み入れたら………
はまりますよ~( *´艸`)
最後になりましたが、この金丸座、「金毘羅歌舞伎」の時期じゃない、
いわゆる普通の開館日ももちろんあります。
そんな時は、客席からのみの風景じゃなく、楽屋や、舞台裏の様子、奈落、果てはお風呂まで見学オッケー!
そんな楽しみ方も面白いかもしれないですね~。
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