こんぴらさん

**せっかく行くんだから、ご利益も気になるよね~**

 

 

 

 

 

金刀比羅宮(金毘羅(こんぴら)さん)。

金刀比羅宮とは、香川県仲多度郡琴平町にある象頭山の中腹に鎮座する神社。

かつては、“金毘羅大権現”とも呼ばれ(明治維新頃まで)、現在全国の金刀比羅神社(琴平神社もしくは金毘羅神社)の総本山となっています。

 

 

 

 

 

こんぴらさんと言えば、長い長い階段が有名ですよね!

 

 

 

 

 

言うなれば第一のゴール、御本宮に到着。

ここまでは785段。

御本宮には、大物主神(おおものぬしのかみ)と崇徳天皇が祀られています。

この御本宮でもしっかりとお参りして、ここからは、素晴らしい景色が眺められるから、一休みしましょ。

 

 

 

 

 

*菅原神社

奥社(厳魂(いづたま)神社)までの途中にある菅原神社は、讃岐守を務めたことのある菅原道真命が祀られています。

菅原道真と言えば……天満宮…勉強・文筆の神様。

様々な受験や試験や、勉学に関するお願いはここでお願いしよう。

 

 

 

 

 

そして、到着したのは、厳魂(いづたま)神社(奥社)。

ここには、金刀比羅本教の教祖、厳魂彦命が祀られています。

 

この奥社まで、合計1368段!!

結構……いやいや…かなーりハードな道のり。

たぶんね、登りは足もとばっかり見ながらになっちゃうと思うんです。

実際、昔からの階段は急な箇所もあって、本当に足もと気を付けて欲しいんだけどね。

この、きつい階段を、一歩一歩踏みしめて登ることで、よりお願いごと聞いてもらえそうな気がしませんか~。

経験者の私は、そう思う…(笑)。

 

さて、そんな金毘羅(こんぴら)さんのご利益って知ってます?

現在でも年間400万人以上の人たちが訪れているこんぴらさん。

江戸の昔から、「一生に一度はお参りしたい…」と言われる場所。

その魅力のひとつは、やっぱりご利益だと思うんですよね。

 

 

 

 

 

*絵馬殿

 

有名なところとしては、海の関係。

海上交通の守り神として、漁師さん・船員関係のお仕事の人たちには特に崇敬されています。

戦前の大日本帝国海軍の慰霊祭、戦後の日本特別掃海隊(朝鮮戦争での海上の掃海。“掃海”とは機雷等の排除)の殉職者慰霊祭なども、毎年金刀比羅宮で行われているんです。

お参りに行かれたら、ぜひ寄ってみて欲しい絵馬殿には、そんな航海の安全を祈願したものがたくさん。

漁師さんつながりとしては、大漁祈願も。

 

 

 

 

*流し樽

金刀比羅宮の近くを航行中、立ち寄ることができない人たちがご加護を得るため、酒樽に「奉納 金刀比羅宮」と書いた白幡をつけて海に流すと……見つけた近隣の漁師さんたちがちゃんと拾って奉納してくれる。

この風習が“流し樽”。神様がつなぐ、人のあたたかさを感じます。

 

他にも、五穀豊穣・商売繁盛・縁結び・縁切り(!!)…などなど。

多岐にわたってのご利益があると言われるこんぴらさん。

前出の「厳魂(いづたま)神社(奥社)」なんて、最近では、そのものがパワースポットとも言われてる…。

こりゃ、今昔、たくさんの人たちがお参りに訪れるのもうなずけますね。

 

 

 

 

 

*五人百姓が売る“加美代飴

 

 

 

 

 

*幸福の黄色いお守り

 

 

 

 

 

*黄色い提灯

 

さぁ、こんぴらさんの登りはじめにある“しあわせさん こんぴらさん”の看板は何色だったでしょうか?

はい、黄色!

 

金刀比羅宮の「金」=「黄色」

なんて図式を勝手に作ってみた~。

でもね、こんぴらさんのシンボルカラーが「黄色」っていうのは本当。

この黄色は、稲や麦の色を表してるんですって。

一面に実った稲や麦…そんなイメージかな。

 

加美代飴は、大門をくぐってすぐの場所で売られています。

境内で商売していいのはこの加美代飴だけ。

このべっこう飴の色も、黄色ですね~。

 

この“シンボルカラー”にちなんだものを、お守りとして身につけたり、お土産に買ったり……。

こんぴらさんと「黄色」にまつわる話と一緒に差し上げたら、きっと喜んでくれるって思います!

そして、看板のとおり、しあわせな気持ちのご利益を頂けるような気がします。

 

こうして、話してると、言い伝えられてる“ご利益”だけじゃなく、こんぴらさんそのもの…そこにあるいろんな物事を、見て感じる…それもご利益なのかも(*^-^*)

 

こんぴらさん…日本各地にどれくらいあるんだろう?

全国津々浦々、“こんぴらさん”と名のつくところは、どれくらいあるんだろう?

 

*金刀比羅宮

さ、こちらは、香川県仲多度郡の象頭山の中腹に鎮座まします“金刀比羅宮”。

この“香川県琴平にある”こんぴらさんを、いろんな角度から調べたり、情報を得ようとすると……

 

  この金刀比羅宮は全国にある金刀比羅神社、

金毘羅神社あるいは琴平神社の総本宮なのです…

 

ね!

つまりは、日本全国に金刀比羅宮のこんぴらさんの…そうだなぁ、言うなれば子供たち?、が結構いる…らしい……。

 

ってことで、まずは、

*金刀比羅宮 出雲分社

島根県出雲市斐川町直江町1067-3

電話番号 0853-72-8108

JR出雲市駅より、車で約20分

 

山陰地方に信者の人たちが増え始めたことから、明治12年、金比羅宮教会講社集会所が設立されました。

明治15年には、金刀比羅宮崇敬教会と改称、明治22年、大物主神・崇徳天皇の神霊をお迎えし、八幡神社を合祀して金刀比羅神社と改称、金刀比羅宮境外末社に加えられました。

 

*金刀比羅宮 神戸分社

兵庫県神戸市兵庫区福原町30-5

電話番号 078-575-6639

JR神戸駅 徒歩約10分(市バスで近くまで行けるようです)

市営地下鉄湊川公園 徒歩約3分

 

明治15年、兵庫区福原町に金刀比羅宮遥拝所を兼ねた、崇敬講社福原集会所ができました。

その後、明治21年に金刀比羅宮境外末社に加えられました。

戦争の被害、阪神淡路大震災の被害にあいましたが、様々な援助を受け、復興し「福原のこんぴらさん」と現在まで親しまれています。

 

*金刀比羅宮 松山分社

愛媛県松山市新立町3-14

電話番号 0899-31-6770

JR松山駅より車で約15分

 

江戸末期の頃から、松山城主はじめたくさんの人たちの信仰をあつめ、金刀比羅宮遥拝所として…伊予路におけるこんぴらさん信仰の拠点として栄えていました。

そして、明治11年頃には、名称、金刀比羅宮崇敬教会松山支教会となり、変わらず長い繁栄が続いていたと言われています。

その後、昭和41年、分社となりました。

 

*金刀比羅宮 尾張分社

愛知県一宮市大字瀬部字四日市場17-2

電話番号 0586-78-2580

名鉄名古屋本線尾張一宮駅下車

JR東海道線尾張一宮駅下車~名鉄バス金比羅前下車

 

文化9年頃、この土地の豪農であった、平田家の邸内の祠として、祀られていた…と記録があるそうです。

その後も長く平田家が邸内にて御守りしてきましたが、信仰する人たちが年々増えてきたため、神社として認められ、明治23年に末社に加えられました。

 

*金刀比羅宮 鳥羽分社

三重県鳥羽市鳥羽2-12-20

電話番号 0599-25-2253

近鉄・JR鳥羽駅より車で約10分(徒歩だと約20分)

 

東海地方でも、特に伊勢志摩の地域の崇敬者の人たちの強い願いのもと、昭和31年、近鉄の援助も受けて樋ノ山に奉斎されました。

ここは、とても風光明媚なんだそう。現在まで分社として、この景色とともに土地の人たちに愛されています。

 

*金刀比羅宮 東京分社

東京都文京区本郷1-5-11

電話番号 03-3811-2038

JR水道橋駅下車 徒歩約5分

都営地下鉄三田線水道橋下車 徒歩約3分

 

文政2年頃、板橋市左衛門の邸内にある祠として、祀られていたものがはじまりと言われています。

信仰する人たちの増加にともない、明治13年、末社として認められました。

明治23年には神田和泉町から深川小石場町に移され、「深川のこんぴらさん」と言われた時期も。

昭和20年に戦争の被害にあい、焼失してしまったことから、讃岐高松藩の邸内祠として祀られていた水道橋金刀比羅神社と深川のこんぴらさんをあわせ、昭和39年、文京区本郷に遷座。

それからは「水道橋のこんぴらさん」の愛称となっています。

 

 

こんなにあるんだね…。

不勉強な私は、“分社”という言葉を知りませんでした。

ご紹介した中で、東京のこんぴらさんには行ったことがあるんだけど、それでも“分社”ってわからなかった(^-^;

調べて出かけて行ったんじゃなくて、たまたま近くを通って気が付いて寄ったんだけどね。

鳥居さんをくぐったら、なんだか空気が違って、都会の真ん中なのにとても癒されたのを憶えてる。

今回、いろいろと調べて思ったのは、みなさんきっとできれば一度は、本家のこんぴらさんへ“しあわせまいり”したい…。

気持ちはあっても、例えば体調に自信が無かったり、金銭的に難しかったり…むかしなら、もっと時間が掛かっただろうから、お仕事をお休みできなかったり……。

そんなときに、四国よりは近い場所に、おまいりできる場所がある。

それはとても心の支えになったんだろうし、“分社”であっても、お願い事をして、笑顔になれる…それは、まさに“しあわせまいり”なんだなぁ。

だからこそ、どこの分社も長きにわたって、愛され、信仰されてる。

もちろん、四国香川のこんぴらさんへも、行ってみて欲しいなって思うんだけど、分社をめぐる…なんて旅も楽しいかもしれないね~。

あなたの家は、どこの分社が近いかな?

 

香川県の有名な金毘羅さんへお参りに行てみてつか~


(行てみてつか~ → 行ってみて(ください)~)

金毘羅さんとは……

金毘羅さん(金刀比羅宮)
四国は香川県琴平にある象頭山の中腹にある神社です。
行った事のある人も、無い人も、その名前は知ってるんじゃないでしょうか。
昔から“金毘羅詣で”は、田畑から、海からの豊かな恵みを頂くため…
また、商売繁盛、そして海の神様として、航海の無事をお願いするところでもあるんです。
参道入口から金刀比羅宮御本宮までは785段、さらに奥の院までは合計1368段もの石段からなり、
これを登ってこその“金毘羅さん参り”とも言えるのかもしれないですね。

参道までの左右のお土産物屋さんや、食べ物屋さん、お酒屋さん。
横道に入れば、春に賑わう金丸座、ちょっとした資料館や科学館など、お参りプラスの楽しみもたくさん!

*たくさんの絵馬

さて……

私の両親はどちらも香川県の出身。
なので、子どもの頃から、夏休みは毎年長期に渡って、帰省していました。
あの頃は、母の兄弟姉妹の子(私の従兄弟(従姉妹)ね)やら、親戚の子たちやら、それはそれは賑やかな時間を過ごしたものです。

そんな夏休み、私が初めて金毘羅さん参りに行ったのは小学校の高学年の時。
その沢山の子供たちを束ねて、祖母が
「今日は金毘羅さん行くで~~」

実は、あまりにも昔でこの時の“登っている”記憶は殆ど無いのです。
金刀比羅宮御本宮まで着いて眺めた景色と、子どもたちの汗をかいた赤ら顔だけが今も思い出。
多分、若かったし(笑)すごく辛かったとかって無かったのかな…。

さてさて……

二度目のお参りはポンポンと飛んで10年ほど前。
この時は、とにかく…とにかく…とにかく、

キツかった~~!!!

祖父の法事で帰省した時だったから、春先だったのだけど、
なんで行くことになったのか…。
それも父とふたりで。
今となっては、経緯は不明だけど、母たちは行かず、ふたり参り。

父は健脚で山登りと散歩が趣味。
かたや私は、はなっから自信無し!
最初から、自分たちのペースで行こう、御本宮でね!
そういう約束で登り始めたのだけど…。

来るんじゃなかった…の波が来たのが、大門から旭社の間くらいかな。
子どもの頃とは違った意味で、
疲労で記憶が…(-_-;)
途中休憩が増えて、足取りも重い重い。
どれくらい父と時間が開いたのか…

ラスト(あくまでも御本宮ゴールの場合)、旭社を右に曲がり、そびえる133段!!
これね、段数多いだけじゃなくて、やっぱり昔からの石段だから結構急なんです。
だから、油断すると後ろに転がりそうで、それも怖い!

もう少し、
あと少し、
徐々に御本宮が見えてくる…
ピカーっと輝いて見える(私には)御本宮。
それより先に…私の目に入ったのは、仁王像のごとく立つ父の姿。

最後の一段を上がった私にひとこと、
「なんだ、時間掛かったなぁ。奥の院も行ってきたよ」
恐るべし、父( ゚Д゚)

御本宮から1km。
たったの1km。
なのに、この時の私には「西遊記」の“天竺”並みにその道のりは遠く……。

父のやや自慢げな顔を見ながら、
「だってもう、時間無いし……」
と理由をつけて御本宮をゴールとして、降りてきたのでした。
(本当に、時間無かったし!!!!(笑))

(ちなみに、こちら奥の院)

子どもの頃と同じに、きっと変わらず広がる御本宮前からの絶景を眺めると、疲れは吹っ飛んじゃいます。

優しい風景。
吹く風も、本当に心地良いのです。

何だか、こんなお話じゃ、無理かな…と思うかもしれないけれど、
私は、また行きたいと思ってるんです。

参道前の店々を楽しんで、
自分のペースで、一段一段。
祖母と父との思い出も一緒に…。
今度こそ、奥の院まで。

金毘羅さんは、何度でもお参りしに行きたくなるところ。
ふとした時に、そう思う場所です。