香川県の有名な金毘羅さんへお参りに行てみてつか~


(行てみてつか~ → 行ってみて(ください)~)

金毘羅さんとは……

金毘羅さん(金刀比羅宮)
四国は香川県琴平にある象頭山の中腹にある神社です。
行った事のある人も、無い人も、その名前は知ってるんじゃないでしょうか。
昔から“金毘羅詣で”は、田畑から、海からの豊かな恵みを頂くため…
また、商売繁盛、そして海の神様として、航海の無事をお願いするところでもあるんです。
参道入口から金刀比羅宮御本宮までは785段、さらに奥の院までは合計1368段もの石段からなり、
これを登ってこその“金毘羅さん参り”とも言えるのかもしれないですね。

参道までの左右のお土産物屋さんや、食べ物屋さん、お酒屋さん。
横道に入れば、春に賑わう金丸座、ちょっとした資料館や科学館など、お参りプラスの楽しみもたくさん!

*たくさんの絵馬

さて……

私の両親はどちらも香川県の出身。
なので、子どもの頃から、夏休みは毎年長期に渡って、帰省していました。
あの頃は、母の兄弟姉妹の子(私の従兄弟(従姉妹)ね)やら、親戚の子たちやら、それはそれは賑やかな時間を過ごしたものです。

そんな夏休み、私が初めて金毘羅さん参りに行ったのは小学校の高学年の時。
その沢山の子供たちを束ねて、祖母が
「今日は金毘羅さん行くで~~」

実は、あまりにも昔でこの時の“登っている”記憶は殆ど無いのです。
金刀比羅宮御本宮まで着いて眺めた景色と、子どもたちの汗をかいた赤ら顔だけが今も思い出。
多分、若かったし(笑)すごく辛かったとかって無かったのかな…。

さてさて……

二度目のお参りはポンポンと飛んで10年ほど前。
この時は、とにかく…とにかく…とにかく、

キツかった~~!!!

祖父の法事で帰省した時だったから、春先だったのだけど、
なんで行くことになったのか…。
それも父とふたりで。
今となっては、経緯は不明だけど、母たちは行かず、ふたり参り。

父は健脚で山登りと散歩が趣味。
かたや私は、はなっから自信無し!
最初から、自分たちのペースで行こう、御本宮でね!
そういう約束で登り始めたのだけど…。

来るんじゃなかった…の波が来たのが、大門から旭社の間くらいかな。
子どもの頃とは違った意味で、
疲労で記憶が…(-_-;)
途中休憩が増えて、足取りも重い重い。
どれくらい父と時間が開いたのか…

ラスト(あくまでも御本宮ゴールの場合)、旭社を右に曲がり、そびえる133段!!
これね、段数多いだけじゃなくて、やっぱり昔からの石段だから結構急なんです。
だから、油断すると後ろに転がりそうで、それも怖い!

もう少し、
あと少し、
徐々に御本宮が見えてくる…
ピカーっと輝いて見える(私には)御本宮。
それより先に…私の目に入ったのは、仁王像のごとく立つ父の姿。

最後の一段を上がった私にひとこと、
「なんだ、時間掛かったなぁ。奥の院も行ってきたよ」
恐るべし、父( ゚Д゚)

御本宮から1km。
たったの1km。
なのに、この時の私には「西遊記」の“天竺”並みにその道のりは遠く……。

父のやや自慢げな顔を見ながら、
「だってもう、時間無いし……」
と理由をつけて御本宮をゴールとして、降りてきたのでした。
(本当に、時間無かったし!!!!(笑))

(ちなみに、こちら奥の院)

子どもの頃と同じに、きっと変わらず広がる御本宮前からの絶景を眺めると、疲れは吹っ飛んじゃいます。

優しい風景。
吹く風も、本当に心地良いのです。

何だか、こんなお話じゃ、無理かな…と思うかもしれないけれど、
私は、また行きたいと思ってるんです。

参道前の店々を楽しんで、
自分のペースで、一段一段。
祖母と父との思い出も一緒に…。
今度こそ、奥の院まで。

金毘羅さんは、何度でもお参りしに行きたくなるところ。
ふとした時に、そう思う場所です。